寂れた

街並みだけれど、それは由緒あるもので、風情がとても残っている。車で走っていても、窓を開けていればそこかしこキンモクセイの香りがする。
秋の空は金色。
初めてで、田舎の街並みは慣れなくて、どうしても自分が異邦人であるような気分でいて、人口の多い都会のほうが馴染みがよいと思ったが、実際にそこで暮らしていたら、また違うのだろう。目線・視線。
この街並みを愛する人がいて、それは時間を積み重ねてきたからで。
数字だとかそういうものだけで捨てられないのは、きっとそういう感情。何にしても。対象がどんなものであっても。