新しい

狭い部屋に詰め込まれたのは、今まで置いていた家具達と、行き場を無くすほど溢れかえった本とCD。
クローゼットにしまっていたテレビはあげてしまい、壊れかけのコンポは捨てた。
インターネットはまだ繋がっていない。
頭に詰め込む、流行りの情報は遮断し、通勤の電車の広告で知るばかり。それでも商業主義の臭いが漂い過ぎて気分が悪くなることもある。
情報を遮断することは心が空っぽなようで空っぽではない。メディアという手段に慣れて、共有出来る情報を自分の選り好みもせずにただ追いかけるのは違うと思った。それだってただ空虚なだけだ。
寂しさをいかに紛らわすか。そんな方法に溢れているだけ。そんなことしたって何したって、満たされない寂しさは絶対に襲ってくるのだ。