社会人

になってから、勧めもあってまた手紙を書いたり絵葉書を送るようになった。それも東京に来てから、遊びだなんだで忙しくなってすっかり忘れていた。
私は何か人に与えられるようなことをしているっけ?そう思い出したときに、溜め込んでいた絵葉書を親しい人に贈りたくなった。
レスポンスは早かった。先週に送った手紙の返事が来た今日。
学校も育ってきたところもまったく違った友人。共通なものは部活だけ。部活の共通の友人を通してのわずかな交流に返事をくれた。3年間で会ったのはわずかなものだ。私が進学すれば県外で、彼女は地元で就職。共通のものはなくなった。
それでもどうかしたときに文のやりとりが続いたのは何故だろう。思春期の頃と違って、成長してある程度たった今、彼女からもらった手紙の文面でその答えが感覚的にわかる気がした。
多少の趣味が違っても、私達似たもの同士じゃない。
文章からそんな薫りがした。
14,15でそんな出会いができるなんてね。
今の年齢ならば、そんなことも当たり前だけれど。