ちょっと

前、近くで話している女の子たちの会話を耳に入れるのが心底苦痛で、それがなぜなのかあまりよくわからなかった。女性の話すことが苦手だった。
今、少し気付いたことは、多分美しさを感じられなかったからなのだろうな、と思うこと。
普段は決して意識することはないけれど、発声方法というものや、話す内容、話す仕草、話し方、話す表情、それらが含まれた中で、心底美しい人っていうのはそうそういないもの。ましてや普段はなかなか意識する機会がないものだから。
がなりたてるわけでなく、猫なで声でもなく、がさつな言葉を使うわけでなく、嫌らしい表情をするわけでなく。
見る人が微笑みたくなるくらい、愛らしい表情と会話の内容と優しくて心地よい声とを使えたら、その人は相当の美人だと思う。
特に声は重要だと思う。その人の品性が現れる。
落ち着いた声で少しの棘を吐くのは、また機知に富んだ皮肉とも受け止められるけれど、キンキンした喋りで繰り出されるものは、せわしない。
話し方の美人方法、これの実践をきちんとやったら、そりゃ美人の量産になるだろうに。