偶然

隣にいたあの人は、今日はみんなが憧れる遠いところの人で、でも確かにあの顔は見覚えがある、とか思ってた。
人生は様々に交錯する。
帰りが遅くなって家でご飯を作るのが面倒くさいと、ご飯を食べに寄った最近行くようになったバー。少しだけ馴染んできた顔、さらりと話をする常連さん。
誰もが憧れる職業でも、現実は1日の大半はそう大差なくて、ただ残された時間に何をするか、だけのよう。じゃあ私も「単なるOLです」なんて看板じゃなくて、「ベーシストです(ヘタレだけど)」「カメラマンです(趣味の範囲だけど)」なんて言い出したら、そういう風に持ち上げられていくものかもしれない。
たまたま音楽の話でBYEE THE ROUNDの話になって、私が彼らを知っていることにびっくりされた。たまたまハイラインで彼らのCD-Rを買ったからなのだけど(それももう1年半以上昔の話)。代官山UNITをツーマンでやっちゃうくらいなのよ、という話で、素直にすごいなと思った。UNITは意外に結構ハコがでかい。
話も佳境。できればまだ楽しんでいたかったけれど、終電も近く。
駅前で、先に店を出た店のオーナーさんと信号待ちで一緒になる。平均身長の私が少し見上げてしまう大きな体。ニコニコ頭を撫でられ、なんだか小さな女の子に戻ったみたいな気分だった。