離れる

とお互い冷静になり、関係も良くなるなんてことも言われたりする。
子育て真っ最中は余裕もなかったりして、当時理不尽に思えたような感情に任せた叱られ方もあったけれど、今ではそれなりに余裕も出来たらしい。
どこで積み立てたのか、娘2人に絶対に必要だからと冠婚葬祭用の宝飾品を買ってくれたりとか。高校生くらいで1番オシャレをしたい頃、娘2人して、洋服を買ってくれないなんてブーブー言ってたなと今思い出す。2人分の部活の遠征費用と後々の大学進学費用で本当にそれどころじゃなかったのだろうが(なのでお小遣いとお年玉で買っていた。そもそもほとんど私服を着る機会もなかったのだが。)
高校卒業とともに子供達はみな家を出た。車で2〜3時間、1番実家から近かった私の家に両親が来ることは片手で数える程度だった。毎日隙間なくバイトやサークルなどの予定を詰め、連休を取ることを面倒くさがった私に配慮してのことだったのか。兄や姉の家にはもう少し通っていたようだったけれど。
後でああすればよかった、こうすればよかったというものはいくらでもある。母の現在の幾分かのそういう気持ちは今現在兄にあるようで、あのとき出来なかった勉強をもう1度させてあげられていたらと思うこともあるらしい。
兄の持つ弱さが何に起因するのか。新しい中学が荒れていたことかもしれないし、進学かもしれないし、部活を辞めた事かも知れないし、どれでもないかもしれない。
孫の顔を見せることが親孝行という話を、ネットの書き込みでいくらか見たとき。子育てを一通り経験してきたから持つことが出来る余裕、それと昔できなかったことを今度はしてあげられる、という昇華みたいなものも含むのかもしれない、なんてふと思う。
親に安いフィルムカメラをプレゼントしてあげたのは、自分が最近カメラを趣味にしている部分が大きいけれど、家族の写真を撮っていればいいな、なんて思う部分もある。家族の写真は撮りそうで結構みんな撮っていないものだと聞いて、そういえば自分が小学生の頃くらいまでしか撮ってないと気付いた。昔は旅行の写真なんて腐るほどあったのにな。
そんな風に思いつつも、結局自分も家族写真なんて一眼レフで家の猫しか撮ってなかったりするのだけれどね。