出だし

は遅くなったけれど、久しぶりに理想の休日みたいな感じで過ごせた気がする。
マイペースに街を歩く事。その途中空を見上げる。ふらふらと迷い込んだところで、天使のはしごに気付く。
ここ最近は朝は綺麗に晴れても、夕方になるに従って低い雲が多くなって雨の様相。今日も昼間はそんな調子。そんな日が続くからこそ、見えたその天使のはしごは自分の中で奇蹟の光のようにも思えた。自分の心中とも相まって。
晴れた夕方の空に差す強い西日は太陽の意思。雲に閉ざされようとも最期には必ず差す光。
電車の中、そんなことを思いながら後ろの窓の外を眺めていた。黄色の明るい世界はこれから訪れる季節の導きみたい。