遠く

から若い女が1人で田舎をうろうろとしている様子は物珍しいらしい。途中で地元の人に話しかけられた。
たいていならば著名な観光施設に行くのだろうけれど、都会化された観光施設は今の私の気分ではないと、行き先の1つに選んでみたのはほんとうに鄙びた場所で、でもそうでないと旅の醍醐味も何もない。今の私には。
今度は友人と連れ立って田舎に来てただゆったりと過ごしてみるのもありだな。
緑の多い風景に癒される。
海側は波が荒い日だった。
夜は知り合いに会う。
すごく久し振りなのにそういう感じがしないのは、大人の時間の感じ方が違うせいか。
スーパームーンとも言われる月がこうこうと照らす夜。建物に隠れて見えなくなったりもしたけれど、歩いてみればまた見えた。
眠気を必死で堪える目。ずっとはやる気分と、今に集中して感じることと、そんなことを考えつつホテルに戻る。