あて

もなく、トラウマみたいなものについて考えていた。愛してもらえなかったことがトラウマとなり、いろいろなことがトラウマとなるのならば、今まで散々傷つけあってきた人類の歴史はトラウマだらけだなこりゃなんて思った。
そうしたら、優しさや、この冷静さは、どこからまたやってきたのだろ。
完璧なまでに愛を受けることで、深いトラウマもなく、また完璧な人格となりうるのか。深いトラウマを持った人間が、時折深い絶望感に苛まれるということを知識で知ってはいるけれども。
愛を受けなければ、人への愛し方もよくわからない。自分の価値も高いと思えないから。
闇を完璧に払いのけることができるのか。『the secret』を読んだあたりから多分、時折そんなことを考えている。
光はたくさん必要だけれど、でも限り無く漆黒に近いグレーもまた、感性の中から出てきたときの美しさも感じるのだ。