みぞおち

部分に不意に違和感を感じたのは、衣服の締め付けだとかいう理由ではないと思う。
最近目につきやすいことや、自分自身でも感じていたことに、判断の軸を自分の内に持つかそれとも外に持つかということだった。端的に言えば人からの評価を常に気にし続けてきたのだ。
他者との数値の比較をしてみて、自分は優れていないだとか愛されていないだとか、本当はそんなことを思う方が滑稽なのだけれど、そんなことをやはり片隅で思ってしまう。
他者からの言葉にひりひりとまだ鮮明に心が疼いている。
そんな器の小さい人は放っておけばいい、万人に好かれるわけはないしそんな必要もない、ただ自分を大切に扱ってくれる人を自分もまた同様に大切にしていけばいい、自分らしさを否定する人を相手にしなくていい。
そうだ、自分を大切に扱っていけばいいんだ、自分の価値は自分で決めるんだ。そんなことを真剣に考え始めていた。
それでも亡霊のように、こんな自分だから愛されないんだ、愛される資格がないんだ、といった条件付けの愛に縛られた価値観が襲って来る。ずっとずっと認めてもらいたかったんだなぁ。じゃあそれは誰に?
自分の性質も少しずつ分かってきて、その自分の個性をそのままに受け止める事。それを許してくれる仲間が少数でもいること。
そういえばみぞおちの部分は、個性や尊厳と密接な関わり合いがあるらしい。自分の個性で自分の生活を楽しむのに没頭すること。きっとそういうことなんだろう。